2020年6月19日金曜日

口コミで売り上げを伸ばすMLM企業について

MLM企業とは、ネットワークビジネスを行う企業のことです。カールレーンボルグ博士が考案した販売方法で、自社の製品を愛用する消費者の中から販売員を募集して、販売をする権利を与えるというものです。その販売員は、手数料や売り上げに対する何%かの委託料を受け取ることができる仕組みになっています。
1930年代前半からアメリカではこのような仕組みの販売方法を始める企業が出てきて、日本では1960年代から始まっています。たとえばある食品関係の商品を扱う会社は、ホームパーティを開催して人を集めて商品の紹介をし、参加者に興味を持ってもらい気に入った消費者が購入をし、販売員となって他の人にも商品購入を勧めるという方法を採りました。
このような販売方法で、一時期、販売をする人が商品の販売より次の販売をする人を増やして地位を高め、下に付く販売員の売上の一部を入手し、地位が上になるほど法主が増えるというピラミッド型の商法をしていたことや、粗悪な商品を販売したり強引な販売で被害を受ける人が多く出る悪質な商法として知られ、それらを取り締まる法律もなく「ねずみ講」と言われることがありました。
しかし、ねずみ講といわれるのは商品を塩梅することが目的ではなく、販売員のような人を増やして配当金を手にすることが目的で行われるものですが、MLMは商品の販売が目的です。一般的に商品を販売するにはテレビやラジオなどでコマーシャルをしたりチラシを配布したり、現在ならインターネットで宣伝をするなどの宣伝行為をして多くの人に知らせる方法を採るところ、MLM企業の場合はこのような宣伝をせずに口コミで商品のことを知らせていくという方法をとるのです。
口コミという方法で販売組織ができていくと、何も営業活動や宣伝を行わなくても口コミで広がっていくので、売り上げも上がってきます。宣伝や営業活動をするための費用もかけなくてもよい分商品価格を下げることもできるので、とても合理的な方法と言えるのです。ただ、口コミで購入者を増やすには、良い商品であることは不可欠です。良い商品なら口コミでどんどん購入者を増やすことができるのです。